「習い性」は、“図形のセンスを磨く”キーワード

 

「図形はセンス」

よく聞く言葉です。

 

しかし、本当ですか?

だとしたら、センスのない子は、諦めなければいけませんか?

 

年間400の授業を行ったうえで、

はっきりとした答え及び持論が私にはあります。

 

「図形のセンスは、確かに先天的なセンスもある。

それと同時に、後天的にセンスを養うことも可能。」

 

 

また、「図形のセンスは、パズルや積み木をやることで

養われる」

これについても、誰もが1度は聞いたことが

あるでしょう。

 

しかし、一方では、

「パズルや積み木をたくさんやっているけど、

図形のセンスが磨かれない」

「パズルや積み木をたくさんやっているけど、ペーパーになると

できなくなる」

といった質問を多数いただいているのも事実です。

 

なぜでしょうか?

答は、授業と言う実践の中にのみあります。

実際の授業の様子をご紹介します。

 

今回の幼稚園の授業では、

「基本図形の名称をおぼえる」

「竹ひごを使ってさんかく、ましかく、ながしかく、

ひしがたを作る」

「パズルを行う」

の3つについて学習しました。

 

これらの課題の中で、

「図形のセンスのある子」と

「図形のセンスがまだ磨かれていない子」

の差が顕著になった場面がいくつかありました。

 

その中の1つに、竹ひごを使った課題があります。

 

この課題の時に、

センスのある子は、何を何本使ったらよいのかがわかります。

そうでない子は、何を何本使ったらよいのかがわかっていません。

 

つまり、センスのある子は、形の特徴を認識したうえで、

作業に取り掛かれました。

 

そうでない子は、漠然とした形の印象を基に、

闇雲に作業を続けます。

 

私から子どもたちへ、作業に取り掛かる前、或いは作業中に、

質問をしてみます。

 

センスのある子は、

三角なら、竹ひごは3本。

真四角なら、竹ひごは4本。

しかも同じ長さで。

長四角なら、短い竹ひごが2本と長い竹ひごが2本。

と明確に答えられます。

 

そろそろ結論に行きます。

 

「習い性」

私の好きな言葉です。

 

「今まで続けてきた習慣が、最後にはその人が

生まれつき持っていた性質のように一体化してしまう。」

「後天的に習っていることが、ついにはまるで生まれつき

備わっていた能力のようになってしまう。」

 

後天的にセンスを養うには、

「習い性」にしてしまえばいいのです。

 

①    パズルや積み木や折り紙を

たくさん行える環境設定を作る。

②    形の特徴を言語化する。

「まると三角の違い」や「ましかくと

長四角の違い」などの言語化。

③    特徴を捉えた模写の仕方を行う。

角をしっかりと捉える、長さを明確にとらえる。

 

まずは、上記3つにこだわりつつ、図形の課題に取り組んでみてください。

いつのまにか、習い性になり、

いつのまにか、後天的にセンスが身につきます。

 

そして、まだまだセンスを身につけるための方法は多数あります。

図形だけではありません。

数だって、空間認識だって身につけることが可能です。

 

幼児期は、「習い性」にするのに最も適した時期です。

逆の言い方をしますと、この時期を逃すとなかなか難しいと言わざるを得ません。

「習い性」が「天才を作る」

これ、私の持論です。

「習い性」を「努力」や「忍耐」、「継続」に置き換えることも可能です。

 

さぁ、習い性の力を利用して、わが子の才能を思い切り開花させましょう!!

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