国立小合格レシピ 1741 「歩き方は、その場で気付きを得て、その場で指摘を受けないと、なかなか直らない」
歩き姿ですでに差がついている
背筋を伸ばして、きびきびした動きで歩く子、背中を丸めながら足を引きずるようにして歩く子、壁や物を触りながら歩く子…。
短時間で行われる国立小の本番においては、移動の際の歩き方で、その子の印象が決まってしまうことがあります。
しかし、歩き方は“無意識下”で行われていることが多く、その歩き方の癖に気が付いている子は、ほとんどいません。
指摘の第一段階は「お手本の提示」
壁を触っていることも、背中を丸めていることも、音を立てながら歩いている事すらも、無意識化に行われています。よって、指摘してあげなければ、気づくことすらありません。
指摘の第一段階は、“お手本の提示”です。“良い歩き方”と、“悪い歩き方”のふたつを提示します。かなりデフォルメして行うことによって、この段階で、“気づき”を得て、歩き方の修正を可能にする子が何割か出ます。
指摘の第二段階は直接的に
しかし、現実的には、お手本と自らの歩き方を「対比」できる子ばかりではありませんから、ここから、“第2段階”に入らなければいけません。
第二段階は、“直接指摘”です。マンツーマンの状況を作り、“ここが~だから、こんなふうに○○をしてみましょう”といった指導に入ります。
直接指摘は、かなり効果的なはずなのですが、ここでも、修正できる子は何割かしかいません。瞬間的にはよくなるのですが、5分もすると、元に戻ってしまうことが少なくありません。
点と線
歩き方の癖は、普段の生活習慣から来ます。よって、どんなに効果的と思われる指導をしても、それに対する結果は瞬間的なものになってしまします。本当の意味で直すのなら、“継続”が欠かせません。
そのために、“点”のみの指導で終わらせることなく、“線”での指導を重視します。
肝に銘ずるべき「ふたつの大切」なこと=1つ目
線で指導する際には、二つのことを肝に銘ずる必要があります。一つ目は、“言い過ぎない”です。歩き方の癖を、事あるごとに、言い続けられて気持ちの良い子はいません。
気持ちの良くない状態で継続することは不可能です。よって、言い過ぎには気を付ける必要があります。
肝に銘ずるべき「ふたつの大切」なこと=2つ目
二つ目は、“理想像を植え付ける”です。完璧ではなくても、良くなっている、かなり良くなっていることを、確実に伝えます。
その子の現実的な動きよりも、1割増しくらいの良き状態(1歩先)を、イメージで植え付けるが如く言葉で伝えます。
するとその子は、まるでその言葉に引っ張られるように、徐々に良い状態に導かれていきます。この二つ目のやり方は、常に、脳を快にすることで、継続を可能にする方法と言えます。
結論:注意だけで上達することは何一つない
注意をしないで、上達させることは、かなり難しいはずです。しかし、一方では、注意過多の状態でも、上達させることが難解であることも、私たちは知っておかなければなりません。
何事においても、バランスが大切です。工夫をすることが大切です。
おひとり様ノートをほんの少しだけ公開
わたしには、授業後に“反省”をする習慣があります。そんな“おひとりさま反省会”を繰り返し行うことで、「反省ノート」が、ついに100冊を超えることになりました。
その中の大半のものは伝えるに値しない、“愚痴”のようなものです。しかし、1割くらいではありますが、お役に立てるであろう情報も存在します。
1割分の“お役立ち情報”の中から、良きバランスと良き工夫に関するいくつかを、これからもブログを通して、皆様にお伝えしていく所存です!!
感謝の意を込めまして 神山眞
合格の指針“7つのやっていいこといけないこと”を身につける100分間!!行動観察 過去問講座PART2
【内容:7つのやっていいこといけないこと】
■1:移動時の“歩き方、立ち方、座り方”がダラダラせず、きちんとできる
■2:輪の中に入り、相談に積極的に参加できる
■3:子どもらしく、その上、集中力を失うことなく夢中になって取り組むことができる
■4:おふざけをしないで、お約束を守って取り組める
■5:待機時も行動観察中であるとの認識をもって取り組むことができる
■6:指示を聞くときの姿勢が整っている
■7:道具を大切に扱える
以上7つの「合格ポイント」を明確にした指導を行います。
「その場で指発見→その場でアドバイス→生活の中で応用」
この3つの流れを作るための“100分講座”です。
【日程&講座№】
□ 講座№0428: 4月28日(日) 13時30分~15時10分
□ 講座№0503: 5月3日(祝) 9時30分~11時10分
【場所】
□ 講座№0428:三軒茶屋
□ 講座№0503:吉祥寺
【講師】 神山眞
【講習費】 7,500円(税込み)
【対象】 年長の皆さま
【受付方法】 詳細は、今後のブログを通して行います。