プロにはかないません。
天才にはかないません。
垣根涼介先生
プロ中のプロ
正真正銘の天才です。
最新刊「光秀の定理」を読みました。
私は、書評を生業とした評論家ではありません。
なので、内容の凄さを表現することはできません。
しかし、たった一箇所。
たったの一表現。
そこに、“かなわない”とまで思わせた衝撃を受けました。
著者である垣根涼介先生は、明智光秀の妻、熙子のことを、「無口で明るい」と言い表しているのです。
かないません
こんな表現できません。
思いつきません。
しかし、かなわないとは思うものの、“よくわかる”、“それとってもよくわかる”と深く深く共鳴している自分がいるのも確かです。
毎日たくさんの子どもたちを指導する機会をいただいています。
無口で明るい子だけではなく、おとなしくて意志の強い子 静けさの中に陽を併せ持っている子、消極的だけど前向きな子など、表現の仕方としては正しくないが、しかし一方で間違いなくそれらが混在する個性を持った素敵な子どもたちに出会います。
「おとなしい」と「消極的」は、小学校受験では、不利と言われる2大キーワードです。
しかし、混在しているもう一方の何かを引っ張り出すことに成功すれば、それは、決して不利なんかではなく、大いなる、他の追随を許さぬ個性となります。
なので、今年の私のテーマは、
“皆さまの、お子さまの中に混在する、一見矛盾した個性を探す”
です。
それを、引っ張り出し、磨き、輝かせることに専心してみます。
「無口で明るい」
今回は、この言葉からたくさんの学びをいただきました。
本の中には、いつもたくさんの学びがあります。
直接会ったことのない人から、言葉をもらうことができます。
ありがたいことですね。
神山眞