-ペーパーは、やりっぱなしにしない-
「大きな結果の違いをもたらす、ちょっとしたやり方の違い」
【80%以上が基本問題で構成されている国立小のペーパー課題】
国立小学校受験のペーパー課題は、80%以上が基本問題で構成されています。
過去問を見てもそれは明らかです。
「うちの子にもできそうだ!!」
誰もがそう思うはずです。
しかし、実際には、80%以上の基本課題に対して、子どもたちは、以下の二つに大別されてしまいます。
1つ目「家ではできる、しかし、本番になるとできない」
2つ目「家でもできるし、本番でもできる」
どちらも、「家ではできる」が共通項です。
なので、実力的或いは学力的には大きな違いはなさそうです。
しかし、結果は…
「本番でできる」と「本番になるとできない」の二つに分かれてしまいます。
結果に至っては、「大きな違い」がもたらされているのです。
ちょっとしたやり方の違いが、大きな結果の違いをもたらします。
保護者の皆さまは、この事実を、何よりも先に知る必要があります。
そうでないと、「時間をこんなにかけているのに、結果がなかなか出ない」といった「負のスパイラル」にはまってしまいます。
たくさんの“ちょっとしたやり方の違い”の中でも、「ペーパーを間違ったときの対処の仕方」には最も早く手を付けるべきです。
今から紹介します。
【「原紙」を作る】
「これだ!」と決めた問題集を用意します。
学生時代に例えると、繰り返し読みこんだ教科書のような存在です。
それをバラバラに切って使います。
それが最も効果的であり、唯一無二のやり方です。
バラバラにしたものは「原紙」になります。
原紙をコピーしたもので、まず、一回目の学習を行います。
なので、原紙に直接書き込むやり方はしてはいけません。
【もう一度BOXをつくる】
次に、「もう一度BOX」を用意します。
なんだっていいです。
A4のペーパーが入る大きさがあればいいです。
間違ってしまったものは、必ず原紙をコピーして、「もういちどBOX」に入れます。
ここが肝心です。
必ず入れてください。
【寝かせてください】
間違ったものは、1週間から10日後にもう一度行います。
翌日に行う?
気持ちはわかります。
でも、早すぎです。
間違えた問題は、焦らずゆっくり寝かせてください。
その間、お子さまの「脳というスーパーコンピューター」が、生活や遊びの中で、或いは睡眠中に答えに繋がる情報を探し続けています。
もちろん、一週間後に行っても同じ間違いを繰り返すかもしれません。
それでいいんです。
きっかけを与え続けて、常にスーパーコンピューターをフル稼働させてください。
「なぜだろう?」の気持ちを常に持ち続けられることこそが、何物にもかえられぬ財産となるからです。
「なぜだろう?」と「へぇー!!そうなんだ!!」
それらは、柔軟な考え方を養う最強のタッグコンビです。
さらに、2回間違えることも、3回間違えるかもしれません。
そうしたら、それに気づけたことに感謝します。
何と言ったって、何度も間違えた箇所の克服こそが、「合格の鍵」と言えるからです。
【断捨離を行う】
もう一度BOXは、時々、断捨離を行います。
箱からあふれそうになったら、「これはもう捨てる!」と決心してください。
その代わり、どのような課題であったのか、或いはどのジャンルであったかを記録しておいてください。
「あー、なるほどうちの子は、記憶が絡んでくると間違いやすいのだな」とか、「右と左の絡んだ問題で混乱しているな」といった具合に気づけたらしめたものです。
あふれでたペーパーを思い切って捨てて、他の問題集から同じジャンルの問題を引っ張ってきましょう。
絵のタッチや、設問の言い回しが違うので、お子さまも新鮮な気持ちで再チャレンジジできるはずです。
-おしらせ-
3月6日(月)に、「第1回 国立小学校合格勉強会」を開催します。
場所は、代々木です。
募集人数は18名です。
1月25日に募集を開始いたします。
ペーパーテクニックという言葉があります。
読んで字の如く、「ペーパーを説く際のテクニック」です。
しかし、近年の国立小学校の問題を分析すればするほど、もう小手先の「ペーパーテクニック」では、ほとんど対応できないことがわかります。
おそらく、学校側が、「小手先のテクニック」よりも、「本質の理解」を求めているからだと思います。
私が、勉強会で伝えたいことは、「本質」です。
「本質」に辿りつくには、幼児期の子どもについて、とことん熟知していなければなりません。
だって、皆さまが行うのは、「国立小学校受験」であって、「高校受験」や「大学受験」ではないですからね。
幼児の特質を知るためには、どんな時にも学びのチャンスがあります。
電車の中、スーパーでの買い物、公園…
私も、常に学ぶことを意識して生活していく所存です。
神山眞