弦は中ほどに締めてこそ、美しい音色が奏でられる
お母さまの、お子さまに対する立ち位置は、お父さまとも、教室の先生とも違います。
お勉強だけでなく、生活も一緒
怒る役割を担い、楽しく過ごす役割も担います。
お子さまに対して何か心配なことがあれば、寝ても覚めても、仕事中であっても、頭から離れることはありません。
全てにおいて、お母さまとお子さまは、一緒です。
こんなに、一緒なわけです。
こんなに、すべてを担っています。
その全てに対して、「完ぺきにこなさなければ」と、自らを奮い立たせてしまうことがあります。
向上、成長のために、自らを奮い立たせることは大切なことです。
ですが、いつもいつも奮い立たせてはいけません。
やがて、無理が生じて、疲れ果ててしまいます。
「疲れてきたかもね…」
そう思ったなら、奮い立たせるよりも、自らを、「緩めて」、「許して」、「認めて」、「ほめて」、「包み込む」ことの方が必要かもしれません。
お釈迦さまは、おっしゃっていました。
「琴の弦は強く締めれば切れてしまう、ゆるめ過ぎては音色が悪い、弦は中ほどに締めてこそ美しい音色が奏でられる」
「子育て」も「受験勉強」も、「琴の弦」に似たところがあります。
追い込み過ぎては、心が昂ぶります。
お母さまの心が昂れば、やはり、お子さまの心も昂ります。
昂ったもの同士が近くにいれば、結果、争い、軋轢が生じます。
受験勉強も子育ても、「向上」、「前進」、「成長」、「成功」といったポジティブな面ばかり目指してしまいがちです。
それは、絶対に正しいのですが、どうか、何事も極端に偏ることなく、「丁度良い加減=中ほど」を見つけてください。
□「向上」を目指すのなら、敢えて「緩める時間」も持ちます。
□「成長」を目指すのなら、敢えて「許す時間」も持ちます。
□「厳しさ」を強いるのなら、敢えて「包み込む時間」も持ちます。
「許す」、「緩める」、「包み込む」、「ほめる」は、もちろん、お子さまに対して有効です。
ですが、実は、「自分自身=お母さま自身」に対して、それらができることも、同じくらい大切です。
「自分」を認め、「自分」を許す
「自分自身」を包み込み、「自ら」をほめたたえます
これらができると、ほんの少しではありますが、子育ても、お受験生活も、ゆるやかに、楽しくなるかもしれませんね。
是非とも、お試しください。
感謝の意を込めまして 神山眞