授業が終わり
お別れの挨拶をして

 

子どもたちが
お母さんと一緒に帰る

 

教室に一人きりになると
40年以上も昔

 

風邪で高熱を出し
小学校を休み

 

家で寝ていた日のことを
思いだすことがあります

 

のどが渇けば
白湯を持ってきて

 

おなかが空くと
リンゴを擦ったものを
持ってきてくれる

 

夜中、眠れなくて
寝返りを幾度も繰り返していると
枕元まで、笑顔を届けてくれる

 

安らかで
柔らかく

 

あたたかくて
ふんわりしている

 

母のもつ
そんな包み込むような

 

なにかに
支えられて

 

いつのまにか
大人になっていました

 

母とは
偉大なものです

 

お釈迦さまは
“人は1人で生まれ
1人で死んでいく”
そのように言っていました

 

確かにそのとおり
そのとおりでは、あるのだけれど

 

母から生まれ
母に育てられ

 

母に甘え
母に励まされ

 

母に逆らい
母に叱られ

 

母を悲しませ
母に喜んでもらう

 

そんなことを
繰り返していたら

 

いつしか自分も
あの頃の母の年齢を
疾うに超えていました

 

そして
きっと、いつか

 

母のところへ
かえっていく

 

そんなような
気もします

 

そんなような
感じがします

 

母とは
偉大なものです

 

人は、母から生まれ
人は、母のもとへ帰っていきます