国立小学校受験 ゴールドスタンダード28
ステップ1 「準備は早い方がいい 運動編」
「急には身につかない 運動課題こそ早めに取り組む PART2」
-国立小学校の運動課題は2つの間違いに気を付ける-
Ⅰ:「力がないからできない」、「運動が得意ではないからできない」は間違い
Ⅱ:頻出課題だけを徹底的に練習するも間違い
【「力がないからできない」、「運動が得意ではないからできない」は間違い】
鉄棒がどうしてもできないと、「うちの子は、力がないからな…」と思うかもしれません。
しかし、私の考え方は違います。
「力がないからできない」は、たいてい、「力の入れ方、力の入れどころがわからない」だけです。
小学校受験の運動課題レベルをクリアする位の力は、どのご家庭のお子さまも、皆つけることができます。
お相撲さんのような力は必要ありません。
幼稚園で1番の力持ちである必要もありません。
ちょっとしたコツをつかめば、力の入れどころがわかるようになります。
声のかけ方ひとつで、力を入れるべき瞬間に気づくことができるようになります。
【頻出課題だけを徹底的に練習するも間違い】
2012年のNHKのニュースで、幼稚園児の運動能力と体育指導の関連についての放送がありました。
東京学芸大学の杉原隆名誉教授が、調査し分析した結果についてです。
結論から言うと、「びっくり!」の一言です。
9000人の園児が対象です。
片方は、定期的に体育指導を受けている幼稚園の園児たち。
もう片方は、体育指導は受けていないが、砂場遊び、鬼ごっこ、ボール投げなどの遊びをふんだんに行っている幼稚園の園児たち。
調査に使われた競技は25m走、立ち幅跳びなど6つの種目。
調査した結果は…
なんと、体育指導を受けていない園児の方が運動能力が高かったのです。
(30点満点中、体育指導を受けている男の子の得点は18.3点、女の子の得点は18.1点に対し、体育指導を受けていない男の子の得点は19.4点、女の子の得点は19.5点でした。)
このデータから、体育指導による限定された種目だけでは、幼児期の運動能力を最大限に発達させることは難しいということがわかります。
同じ種目で、同じ動きを繰り返すばかりでは、子どもの動きが限定されてしまうからでしょう。
くまあるきや、ケンケン、ケンパー、そして幅跳びは、受験における頻出課題です。
ですが、これらだけを徹底的に繰り返し練習しても、なかなか上達しないのは、前述のデータが雄弁に物語っています。
※鹿屋体育大学・森司朗教授の研究グループによる11.500人の幼稚園児・保育園児の調査でも、運動指導を行っている園と行っていない園では、行っていない園のほうが園児の運動能力が高かった、というデータもあります。
本日の内容を読むと、「だったら、どうすればいいのですか?」という声が聞こえてきそうです。
大丈夫です。
ご安心ください。
もう、すでに用意してあります。
(すみません。今回は、東京の方々が対象です。)
新年、4日に発表させていただきます。
一月の最終日曜日は、是非ともあけておいてください。
今年最後のブログとなりました。
いつもと変わらぬ固い内容です。
最後くらいは、違った内容にすべきだったのでは、と少し後悔しています。
いつも読んでくださった皆さま、ありがとうございました。
来年も、子どもたちと共にたくさんの経験を積み、ともに成長しましょう。
皆さま、よいお年をお迎えください。
感謝の意を込めまして 神山眞