残り3ヶ月 これから先、国立志望の人たちは何をすべきか?
【ペーパー】
-夏休みに発見した課題の克服-
夏休み中に、講習会や自宅学習で間違えた箇所こそが、克服すべき課題です。
これらの課題を克服することこそが、本番でピークを作るために、欠かせない作業と言えるでしょう。
「こぐま会 単元別 ひとりでとっくん」を利用して、必ず克服しておきましょう。
大切なことは、これらの作業は、期限付きで終わらせるということです。
その期限は、9月中です。
9月中に済ませることで、10月1日~11月の後半までを、まるまる「まとめの学習」に費やすことができるからです。
ここが肝心です。
「まとめの学習」の時期は、「まとめ80%」+「さらなる新しい課題への挑戦20%」にするのがちょうどいいです。
9月中に「夏休みまでの課題の克服」を済ませておかないと、本来の「まとめの学習」の時期が、「まとめ60%」+「さらなる新しい課題への挑戦10%」+「9月中に済ませておくべきだった課題の克服30%」となってしまいます。
これでは、11月末の学芸大、12月初旬のお茶の水、12月後半の筑波に、ピークを作るのが難しくなってしまいます。
大事なことなので、繰り返します。
夏休み中に発見できた課題をそのまま放置してはいけません。
必ず早い段階で克服しましょう。
9月の末日までに克服して、スムーズに「まとめの学習」に突入しましょう。
-何を行うべきか?-
とは言うものの、「まとめの学習」には、何を行うべきなのでしょう?
一言でいうと、今まで行ったことの「総ざらい」です。
「ひとりでとっくん365日」を1から順番に行ってうまくいった人もいます。
過去問を繰り返し繰り返し行うことも、まとめの学習として、非常に有効です。
それらを行う中で、以前は出来たのに、できなくなってしまった箇所も出てきますし、それとは逆に以前は全く歯が立たなかったのに、簡単にできるようになっている箇所も出てきます。
「ひとりでとっくん365日」や「過去問」を行う中で、「まだ行ったことがない領域」が見つかったら、それは、「さらなる新しい課題への挑戦」として取り組みます。
9月、10月、11月の「まとめの学習」で記憶の定着をはかり、「さらなる新しい課題への挑戦」で知識を広げ、全体の理解を深めましょう。
-志望校の傾向に特化した学習-
過去問を徹底的に使いこなしましょう。
必ず何回も繰り返しましょう。
やり方としては、「年度ごとに行う方法」が、一つ。
「単元ごとに行う方法」が、もう一つです。
こぐま会の過去問は、「単元ごとに行う」のにもっとも適しています。
一つのページに一つの課題が掲載されていることが多いからです。
これを、図形なら図形だけで集めて、5問(5枚)くらい続けて行ってみます。
年度をまたいで行う方法ともいえます。
5問(5枚)の中で、間違ったものを発見したら、過去問の裏表紙を見て、それが何の単元と一致しているのかを確認します。
そして、その単元にピッタリな、「単元別 ひとりでとっくん」などで、しっかりとフォローすることが大切です。
単元ごとにおこなったあとに、年度ごとに行う。
この方法こそが、過去問を使いこなすうえで「最高の方法」です。
間違いありません。
断言します。
【行動観察】
-ここから、いよいよ本腰を入れて行う-
ペーパー、手先の巧緻性、口頭試問、運動の対策は比較的しやすいので、しっかりと行っている方が多いです。
しかし、行動観察の対策に本腰を入れている方は非常に少ないです。
東京の国立小学校6校で、ペーパーが出題されるのは、4校です。
国立小6校で、行動観察の課題が出るのは6校です。
すべての国立小学校で、行動観察が行われています。
この事実の重さを感じてください。
皆さま方の頭の中には、依然として、「国立小学校受験=ペーパー」の図式があると思われます。
しかし、いかに行動観察が重要視されているかをしっかりと認識しなければいけない時期に来ていることを、どうか理解してください。
ペーパーにおける、「線対称」や「四方からの観察」は、でるかでないか、わかりません。
しかし、かなり一生懸命皆さん取り組まれています。
対して行動観察は、出題が確実で、しかもかなり重要である→なのに、ほとんどの方々が取り組んでいない。
もったいないです。
行動観察講座で指導するにつけ、「やっておく(経験しておく)」のと、「やらない(経験しない)」のとでは、大きな差が出ると言わざるを得ません。
どうか、「行動観察」の対策を一日も早く始めてください。
残り3ヶ月、行動観察、いよいよ本腰をいれていきましょう。
【流れをつかむ】
-大切な気持ちの切り替え-
「ペーパー+手先の巧緻性+口頭試問+行動観察+運動」
これら5つの課題に、1日ないし、2日で取り組むのが国立小学校の入試スタイルです。
例えば、筑波では、1時間くらいの中で上記5つ全てに取り組みます。
上記5つ全てが合否に影響するとしたら、1時間持続するだけの集中力を養っておかなければなりません。
-失敗しても突き進め-
しかし、反面、「ちょっとした失敗はつきものだ」くらいの気持ちで望むことも大切です。
現実問題として、上記5つの全てを完璧にこなすのは、幼児期の子どもたちにとっては難しいものですし、昨年の合格者も決して完璧ではありませんでした。
今現在、家庭でも教室でも、「うまくいく方法」、「正解にする方法」は、かなり教わっていますが、「失敗したあとの対処法」、「うまくいかなかった時の気持ちの切り替え方」は誰も教わったことがないはずです。
合格した子たちは、「ペーパー」が途中で終わってしまっても、気持ちを切り替えて「手先の巧緻性」に取り組みました。
合格した子たちは、「手先の巧緻性」で作品が完成しなくても、気持ちを切り替えて「運動」に全力で取り組みました。
多少の不完全さがあっても、「抑えるべき箇所(ポイント)」をしっかりと押さえた子たちが、国立合格を頂いた気がします。
もちろん、挑むからには全力で取り組みます。
挑むからには、準備を万端にしておきます。
「ペーパー」、「行動観察」、「口頭試問」、「手先の巧緻性」、「運動」
上記5つのそれぞれの、パーツの正確さ、スピードを日々研鑽しあげていきます。
それらを100%発揮できるために「流れ」を掴む練習もこれからはしていきましょう。
流れをつかみ、「抑えるべきポイント」を確実におさえて、合格に一歩でも近づきましょう。
いつも読んでくださってありがとうございます
皆さまのお役に1㎜でも立てるように頑張ります 神山眞