国立小学校受験 受験1か月前 運動練習で気を付けるべき5つのこと
本日は、国立小学校受験の運動講座でした。
「両足跳び(幅跳び)」、「ケンパー」、「平均台わたり」の3種目を1時間半行ってきました。
3種目とも国立小学校受験の運動課題の最頻出課題です。
その中でも、本日は「両足跳び」についてアドバイスをさせていただきます。
ジャンプ力という点では、春先と違い、体も一回り大きくなっているので、格段に進歩していました。
100cmを超える子が続出したのです。
「凄い!!こんなに跳べるようになったんだ!!」とびっくりしてしまいました。
でも、反面、「もったいないなあ…」と思う点もいくつかありました。
「本番までに何とかしなければ、合格はいただけないなぁ」と少し心配になっってしまった場面がいくつかあったのです。
それでは、私が気が付いた、5つの「もったいないな…」を説明します。
(1)スタートラインを越えている。(又は踏んでいる)
「今年はお約束やルールを守れない子は合格にしませんでした。なぜならば、ルールを守れない子、お約束を守れない子は、入学後に伸びないからです。」
これは、ある年、ある国立小学校の、ある担任の先生からの、入学後第1回目の保護者会での第一声だったそうです。
私の経験から言いますと、「ルールを意識的に破る子」や「お約束をわざと破る子」は、あまりいないと思います。
しかし、「お話をしっかりと聞いていなかった」がゆえに、「聞き取りの理解が十分でなかった」がゆえに、さらに、「普段の練習で意識していない」がゆえに、結果的にルールやお約束を守れなかった子たちは多数いると思います。
本日も、スタートラインをみんなで確認したうえで、「線を踏みません」、「線を越えません」といった二つのお約束をしました。
しかし…
3分の1の子たちが、線を踏んでいます。
線を越えています。
中には、2度目も3度目も、注意をしても、アドバイスをしても、毎回線を越えてしまう子がいました。
「きっと本番でも同じようなことが起きているのだな」と、私は感じました。
「指示をしっかりと聞く」
「指示を聞いたら、理解するまで頭の中で反芻する」
「普段の練習でも、ルールやお約束を意識する」
この3つが必要です。
特に、3つめの「普段の練習でも意識する」は大切です。
「ただ遠くまで跳べればよし!」の練習法からの脱却を今すぐ図りましょう。
(2)スタートの合図の後に足を動かす。
スタート合図は、笛であったり、声であったりします。
そのスタートの合図の後に、両足跳びは、「1、2の3」と手を振って跳びます。
手を振ったら、即、ジャンプです。
ところが、「1,2」と手を振った後に1,2歩前に出て、「3」で跳んでしまうケースがあります。
これも原因は、やはり「練習の方法」にあります。
普段の練習から、このやり方の通りに跳んでしまっています。
しかし、これはよくよく気をつけなければいけません。
「わざとやっている」、「意識的に行っている」と取られかねないからです。
遠くに跳びたいがためにわざと、1、2歩前に出ていると思われてしまったら、これは印象がよくありませんね。
練習の時に見るべきポイントは、「1,2の3」の「2」の時です。
手が後ろに伸びている時です。
膝を曲げ、腰を落としている時です。
ここで足を動かさないようにしましょう。
足が揃っている状態で、そのままジャンプしましょう。
(3)待機中にそっぽを向いている
国立小学校の運動課題中における待機時のシチュエーションは、3つ考えられます。
1つ目は、体操座りで競技者を見る。
2つ目は、椅子に座って競技者を見る
3つ目は、列に並びながら立った状態(または体操座り)で競技者を見る
(この場合、「列を詰める」という行為も必要になってきます)
以上3つです。
いずれの場合でも、待機中にそっぽを向いていてはいけません。
しかも、このそっぽを向く行為は、相当目立ちます。
競技者を見ることの重要性を、今一度、お子さまにお伝えください。
(4)始まりと終わりがだらしない
始まりは、スタートラインでの「きをつけ」の姿勢であることがほとんどです。
ここで、すでに差がついていることはご存知ですか?
「おっ!!」っと思わせる「きをつけ」と、だらだらとした「きをつけ」では、印象が大きく違ってきます。
「きをつけ」の姿勢を取っていない子すらいます!!
手をぶらぶら横に振ったり、首を傾け、足をだらりと横に広げています。
これらは、今すぐ直すべきです。
当たり前ですが、国立小学校受験における立っている時の姿勢は、「きをつけ」です。
これしかありません。
立っている時は、必ず「きをつけ」なのです。
それなのに、「きをつけ」の練習をしている方はごくわずかです。
どうか、1日、15秒でいいです。
「きをつけ」の練習をしてください。
必ずです。
必ず残り一か月、毎日行ってください。
この積み重ねが大きな違いへと導かれていきます。
(5)手をつく、しりもちをつく
距離が十分なのに、しりもちをついてしまう、手をついてしまうといったケースもありました。
「手をつかないように」、「しりもちをつかないように」といった具合に明らかに条件を提示してから、「両足跳び」を行う学校もあります。
ぐっと、踏ん張ることも練習の中に取り入れましょう。
グラグラしても、倒れそうになっても、最後は「きをつけ」の姿勢に戻るようにします。
そうです。
やはり、最後は「きおつけ」に戻るのです。
ここを意識できるようになると、グラグラしても、しりもちはつきません。手もつきません。
「きをつけ」を意識することって大切なのですね。
本日は、運動についてアドバイスをさせていただきました。
本当は、直接お会いして、目の前で、動作を見てもらいながらアドバイスがしたいですね。
今後は、そのような機会も作っていくように頑張ります。
授業後、お母さまが私に質問をしている時に、椅子に座って読書をしている女の子がいました。
凄いです。
受験関係者が、あのような場面を目の当りにしたら、誰でも、「この子にはうちに来てほしい」と思うはずです。
跳びぬけた才能を評価することなく、「待つことができる」といった行為にも十分な評価を与えてあげたいですね。 神山眞